彼の口紅が消える頃

恋愛体質なショウ(35)は、大学時代からの友人、悠斗が結婚すると聞き、彼に抱いていたものが恋心だったと自覚する。傷心のまま久しぶりに足を運んだ新宿二丁目で、奇妙な女装の男、マキノ(27)と出会う。二人は一瞬惹かれ合うが、タチ同士であった。望んでいた関係にはなれぬことを悟った二人だったが、それでも親しくなっていき、いつしか互いの忘れられない恋をも語りはじめるようになる。くすぶる恋心と気のおけぬ友情との間で揺れるショウは、ある決断を下す――。

・思い出を克服するお話を書きたかったのでした。

・一人ではできなくても二人でならできることはたくさんある。

・サクッと軽く読めるものは正しく日々の慰めになる、と思っているので、あまり重さを出さないように意識しました。書き出しは暗めですが、軽くテンポよく進んでます^^